9. おやつは永遠

最近、顔が変わってきたって言われる。前は真っ白な顔だったんだけど、ボスいわく「歌舞伎役者みたい」にシマシマの模様が入ってきたようなんだ。前はシッポだけだったのが、前脚や後ろ脚にも強そうなシマシマ模様がついてきた。来月の4月で一歳になるので、細くて弱っちろい、真っ白な子猫のピケ・ヘルナンデスとはさようならだ。体重も5キロになった。シマシマが広がっていくのが楽しみだし、誇らしいよ。
ボスが言うには、実は今、子猫用のご飯やおやつがたくさん残ってしまっているらしい。「そんなに子猫扱いするなと言うなら、このおやつはもういらないか?」と聞かれたので、僕は爪をキッと立てて、それとこれとは別だ!ときっぱり言っておいた。本当にびっくりしちゃうよね。おやつは永遠。おやつは輝き。おやつは宝物。ボスはなにもわかってないし、おやつのことを舐めてる。これからもピケ・ヘルナンデスと暮らしていく気があるなら、絶対に理解してほしい。
顔にシマシマができようが、子猫だったのが大人になろうが、ピケ・ヘルナンデスにとっておやつはずっとずっと変わらない大切な物なんだから。