17. ピケ・ヘルナンデス入り布団袋

一階のおじいちゃんうさぎはまだ生きてる!
そういえば最近になって急に、ボスが「暑い、暑い」と言い出した。僕の大好きな布団をクローゼットに片付けるんだって言うので、布団の上に寝転んで徹底抗戦する。押しのけても押しのけても布団の上に僕が飛び乗るので、そのうちボスはあきらめて部屋を出ていってしまった。
ボスはいつも僕の気に入ってる物を取り上げるよね。自分はいつも外に出ていくから、外に遊び場やおもちゃがあるのかもしれないけど、僕はこの部屋で取り上げられたらジ・エンド。つまらない時間と格闘するはめになる。
でも楽しみは自分で作らないとしょうがない。というわけで布団の袋に再び飛び乗り、次々と爪をさして袋に穴を開けていたら、帰ってきたボスにめちゃくちゃ怒られた。実はこの布団でもう、一生寝れないわけではなくて、また寒くなったら布団を出すのだと説明された。別れ、再会、別れ、新しい出会い、そうやって繰り返していくものだとボスに説かれた僕は、あほか!と言って布団の袋の中に突進した。見事ピケ・ヘルナンデス入り布団袋の出来上がり。
このままクローゼットに仕舞われたら、ピケ・ヘルナンデスがみんなと会えるのは半年後の冬かな?