15. 空飛ぶピケ・ヘルナンデス

先週、ボスがびしょ濡れのフラフラになって家に帰ってきた。どうしたのか聞いたら、朝早くから家を出て、大阪万博のオープニングで1万人の第九というものに参加して、外国の歌を歌ってきたらしい。
歌った後は会場を回って、色んな国のパビリオンを見て回ってとても楽しかったものの、二万歩も歩いて、雨に濡れて疲れてしまったんだって。ボスは、「友達に1万人の第九に誘ってもらってよかった。そうでなければ万博を見に行ったかどうかわからないから」と言ってた。ボスは人混みが大の苦手だからね。
お土産話を聞きながら色々と写真をみせてもらったけど、未来は車が空を飛んで、ロボットが僕たちの世話をしてくれるみたいだね。ロボットだって構わない、忘れずおやつをくれて遊んでくれるなら。
あまりに眠くてボスがこれから昼寝をするというので、しかたなく僕もつきあってやることにした。今からぐっすり寝たら、「1万人のピケ・ヘルナンデス」「空飛ぶピケ・ヘルナンデス」とかの夢が見られるかもね。